2022.04.06
株式会社イーアイアイ(東京都千代田区 代表取締役社長:胡 浩)は、3月22日川越市教育委員会(川越市元町 教育長:新保 正俊)、セントラル警備保障株式会社と連携し、AI火災検知システム(Spark Eye)用いた文化財に対する火災防止監視システムの実証実験を実施しました。
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実証に先立ち、川越市と㈱イーアイアイは覚書(文化財に対する火災検知システムの実証実験に関する覚書)を締結(令和3年9月)し、9月末から川越市指定文化財(史跡)の原田家住宅東蔵(川越市松江町)においてSpark Eyeを設置し、技術システムの改良及び、警備会社と連携した火災検知後の通報等の社会実装の準備を進めてきました。
また、本技術システムの開発は、公益財団法人東京都中小企業振興公社から令和3年度先進的防災技術実用化支援事業「国宝・重要文化財等におけるAI火災防止監視システムの開発」の助成金を得て進めております。なお、本技術システムは、自治体清掃工場及び産業廃棄物処理施設における主としてリチウムイオン電池の破砕等に伴う火災の検知システムとして実績のあるシステムを基礎に、屋外での使用を前提に、クラウドを活用した24時間リアルタイムモニタリング機能を付加し、改良を施したものとなっております。
技術開発(改良)によりSpark Eyeシステムが以下の条件で有効に機能することの確認を行う。具体的には、安全状態のもとで、現地で実際の火(10㎝以上)の検知及びシステム機能の確認を行います。
① 火災検知の機能と性能
② システム機能
①火災検知後、コントロールユニットからセントラル警備保障㈱制御装置へ信号送信。
②信号を受け「ガードマン警報」として火災現場に急行。
③火災状況を現地にて判断した上で消防(119)へ連絡。
④さらに、一次対応として消火活動を実施。
⑤鎮火後、消防に画像データを提供。
⑥なお、クラウドシステムによる情報の送信(メール)は、①と同時に、文化財管理者である川越市文化財保護課向けに行う。
※クラウドシステム;メール送信及び映像情報を管理し、火災状況を通知するもの。
川越市は、指定文化財250件(国指定13件、県指定42件、市指定195件)、国の重要伝統的建造物群保存地区1件、重要美術品2件、登録有形文化財12件、登録記念物1件の総計266件(令和3年3月時点)の文化財が所在する県内有数の自治体となっております。
中でも建造物関係は指定・登録を含め77件(国、県、市指定と国登録)あり、さらに国の重要伝統的建造物群保存地区内には136件の伝統的建造物が市民生活圏の中に存在しており、文化財の保全、継承を柱とした歴史都市を形成されております。
建造物に関する文化財保全や継承で考慮すべき事項の一つに、近年、「火災防止」の取り組みの重要度が増しており、中でも火災原因として多い「放火」による焼失を抑止する新しい技術としてAI火災検知システム「Spark Eye」を用いた技術システムの改良を進めてきました。
※(参考)重要文化財の火災原因(㈱沖縄タイムス社資料より)
放火27.9% 原因不明(特定に至らない)25.5% 飛び火16.2% 不始末12.7%
花火10.5% 類焼4.7% 落雷0.3%
その上で、「歴史的かつ地域的価値を有する文化財を予期せぬ「火災」から守り、損失を最小限にするため、最新の技術を用いた検知システム活用の効果を実証実験する(※覚書第1項 目的より)」こととしました。
実証実験は、Spark Eyeを実証現場に実際に設置した上で、AI火災防止監視システムの有効性の確認とともに、社会実装に向けた適応性を検証するため、警報通知後の行政、警備会社、消防との連携のあり方などの検討を行うものとしております。
火災防止監視システム「Spark Eye」は「火」自体を画像認識、分析することで従来の熱、煙等の検知機器より早いタイミングで火の状況を捉えリアルタイムに検知を知らせることが可能で、素早い消火活動に寄与することができます。
(主な機能)
株式会社イーアイアイは、最先端のAI/IoT技術を用い、各業界における先進性を追求するスタートアップ企業です。環境・エネルギー分野に高い専門性と技術開発力を持ち、その技術力を応用して産業界でのスマートファクトリー化の実現を追求するため、現場のニーズを捉えてAI/IoT、ロボティクス、ビッグデータを活用した具体的なシステムソリューションの企画・設計・開発・販売を行っております。また、開発技術は、新たな利活用を追求して、業界横断的な企画に深化させて、さらなる社会貢献を目指した取組みを行っております。
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(株)イーアイアイ 担当:小林
ホームページ:https://eii-net.co.jp
電話番号:03-3518-9797
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